蠢々秋月〜Mooned Insect〜

まずはあすとれあさんの4/24のネタバレ日記に追補するような雑考ネタから。


このタイトル、蠢々秋月(しゅんしゅんしゅうげつ)というように韻を踏んでいることは既に前述の日記で記述があります。
また、副題についてもあすとれあさんの調べによると

    • Mooned Insect --(「蠢々秋月」の副題)

moon:[動詞]ぼんやり見つめる、うろつく
insect:昆虫、くだらぬ人間

となっています。
この副題と主題で何重にも韻やダブルミーニングをかけてますね。
moonedという単語も存在し、"月形の〜、月形の飾りのある〜"という意味らしいです。
蛍の光を月に見立てたとかんがえればこれも順当ですか。
(そしてmoonの動詞形では、"(俗)お尻を出して見せる、お尻をまくる◆相手を軽べつして"という意味もあったりするが、蛍との結びつきは薄そう。)


さて、ここからは楽曲自体の雑考へ。
Music Roomのコメントにもあるとおり"いつもの東方炸裂"である。
楽曲自体にあどけない幼さがそこはかとなく滲んでいる。
(もしかしたらいつもの音階から、幼心に焼き付いたわらべ歌を無意識に想起しているからかもしれない)
しかし楽曲自体は軽快であり、道中曲のもっている重々しさは微塵も感じられない。
まさにスペルカードでのコミュニケーションを楽しんでいるといったところか。


そしてこの楽曲の一番の聴かせどころは、やはり蟲の飛来をイメージした羽音の移ろいだろう。
実際の音声としては風の劈く音なのだろうが、Music Roomのコメント"蠢く小さな蟲40%"がどこに現れるかを考えれば
この音がリグルからプレイヤーへ飛来する蟲の羽音になる。
当然のことながらこの音はWave版のみで体験する事ができ、Midi版では綺麗サッパリ排除されている。
下の"もう歌しか聞こえない"で示した打鉦とともにこれらは"幻想パート"なのだろう。
しかし何故これらが幻想パートとなったのだろうか?


普段自分たちが意識にとめない、でも確かに存在する音。
意識から外れることで幻想と化した音。
意識を向けることで具現化してくる音。


考えてみたがやはり答えは見えない、音の不可思議である。


おまけ:蠢く→Wriggle→リグル やはり名前も曲名に関与していたか。